キラキラした淡路島から(長期インターンシップ)

大正大学表現学部 3年
原 あかり

淡路支局では約2年前から淡路島(淡路市)において地域と若者が繋がって新しい価値を創出するプラットフォーム「淡路ラボ」を創設し、その事務局を担当しています。大正大学だけでなく、全国から多くの学生がやってきますが、そのなかで大正大学表現学部の学生が長期インターンシップ(淡路島まるごとインターン「いろはのわ」)に挑戦しました。前向きにいろいろなことに挑戦する彼女は、他大学の学生たちにとって非常に良きモデルでした。そんな原あかりさんをご紹介します。
彼女は3月から大正大学の交換留学でドイツに行きますが、淡路島からさらに世界にも挑戦する彼女の成長がとても楽しみです。
(大正大学 地域構想研究所 淡路支局長 山中 昌幸)


こんにちは、大正大学の表現学部の原です。私の学部は、ほとんどがグループ授業だったため、仲間と一緒に笑いあり涙ありまさに“青春”を感じる瞬間が多くありました。
しかし3年になると、コロナ禍でもあり、だんだんとグループ授業が少なくなり、大学生活でこれ以上の“青春”を感じる瞬間なんてもうないだろうと思っていました。そんな私にとって、淡路島での生活は驚きに溢れていました。
なぜなら私は淡路島で毎日“青春”をしていたからです。それも昨日の青春を次の日には更新していました。こんな簡単に青春を感じてもいいんだと驚いたほどです。私は淡路ラボを通じてインターン生として、2022年8月18日から翌年1月31日まで現地で活動していました。美しい海に広い空、同年代の仲間たちとのシェアハウスでの暮らし、夢や目標に向かって挑む大人たちの存在、都会のような煌びやかさはなくても、淡路島ならではの情熱やきらめきを感じる日々でした。

私のインターン先は特別養護老人ホームあわじ荘です。まさか自分が介護施設で働くことになるとはその時まで夢にも思ってもいませんでした。福祉に対してあまり良い印象を持っていなかったからです。しかし、実際に働いてみると、ご利用者ひとりひとりに向き合って生活を支えるプロ意識が高く優しい介護職員さんと、まじめだけど明るくてお喋り大好きな事務職員さんなど、中に入らないと気づけなかった介護やそこで働く人たちの魅力に気づくことができました。私はインターンの活動目的でもある、介護施設及び福祉業界のイメージアップのために、あわじ荘のPR動画を製作するなどの活動をしました。(ここでは触れていない活動については、下記のリンクに詳細があります。)
https://note.com/awajilab_note/n/n93fe576f1e00

普通の会社と変わらない、いつもの明るくて面白い自然体の様子を動画には残したいと思い、施設紹介や職員さんのインタビューをのせました。所長さんも職員の皆さんもなんだかんだノリノリだったので、一緒に試行錯誤しながら楽しく撮影をしました。まさに青春の一枚を撮っているようでした。ここまで自由度が高くて協力的なインターンはなかなかないと思います。これをやれと強制されるわけでもなく、私の内から溢れる動機を尊重してくださったので、自分自身も愛情を持って活動できました。
また、2023年1月28日には、障がい者向けのサービスを行っている株式会社森の木ファームと協力して「はぴあわせ」というイベントを行いました。福祉をもっと身近に感じてほしい、来ていただいた人に「はっぴー」を感じてもらいたいという想いのもとに始めた企画です。
淡路島で出会った福祉事業者の方や飲食店の方々を巻き込んだ企画は、自分で最初想定したよりも内容が濃いものになっていました。餅つきやフリーダンス、紙芝居、トークセッションなどなど、イベントに盛り込んだ企画は全て、半年間に淡路島で出会った人たちとのつながりから生まれたものです。淡路島の方々は、すごく活力に溢れていて、型にはまること無く、自分で何か新しいことに挑戦している人が多いです。それは大人学生関係なく、です。全員何かに夢中になってキラキラしていて、その方たちと一緒にイベントをやり遂げることは、何よりも代えがたい思い出になって残っています。

今までは就活のために、自分自身を誰よりも輝かせることを意識していました。しかし、淡路島で自分が本当にやりたいことをひたすら頑張ることで、邪念が抜けてより自分らしく自然と輝けるようになれたと思います。青春は一人では生まれません。だからこそ、自分1人だけが輝くのではなく、一緒に輝けるようにそのきらめきを誰かに分け与えて呼応できる存在でありたいと思いました。淡路島で年齢は関係ない、自分に制限は設けないということを学びました。
私はこれからも、自分やみんなをよりキラキラさせるために、行く先々で出会った人と一緒に挑戦したいと思います。若いから、もう年だから、そんな言い訳が考え付かないほどいつまでも青春できるキラキラした大人に私はなりたいと思います。

神戸新聞掲載記事
福祉施設で働くやりがいや幸せは 高齢者や障害者を支える5人が体験語る 28日に洲本で | 淡路 | 神戸新聞NEXT (kobe-np.co.jp)

2023.03.15