【卒業生寄稿】大学生活を通して見つけた進路

静岡県三島市 伊豆・村の駅
安田 陸人

私が大正大学 地域創生学科に入学を決めた理由は「田舎が好きだから」という単純な動機です。当時は、将来の夢もなくただ漫然と日々を過ごしていましたが、入学後、地域の魅力や第一次産業の素晴らしさを学んだことで私の世界は変わりました。

地域実習を通じた学び

地域創生学科のカリキュラムの中で特に印象に残っているのは40日間の「地域実習」です。

1年次の実習地は宮城県の塩釜市でした。塩釜市といっても実習地は浦戸諸島の「桂島」という小さな離島で、塩釜港から塩釜市営汽船で約20分のところに位置しています。

浦戸諸島には信号もコンビニもないと聞いていたので、当時とても不安でしたが、実際に訪れてみるとその不安は吹き飛びました。空と海とが造り出す雄大な自然、そしてのんびりと流れる島時間に私はすっかり魅了されました。

実習中は、刺し網漁などの体験を通じ島の産業を肌で感じ取ることが出来ましたが、その一方で島内の主要産業の一つである牡蠣養殖業が担い手の減少といった課題に直面している事を知りました。

実習を通じ「少子高齢化」や「第一次産業の衰退」といった地域課題を目の当たりにし、地域経済を活性化する方策を思案していく中で地域産品の魅力を多くの方に知って欲しいと思うようになりました。これが私の「地域の産品」、「第一次産業」への研究の原点です。実習後も、個人調査やNPO団体での活動の中を通じ、多くの生産者の方々と繋がりができました。

3年次の地域実習は、地域の「産品」「第一次産業」に深く関わりたいという思いから、静岡県の藤枝市で「日本茶」をテーマに研究を進めることにしました。実習中は仲良くしていただいたお茶農家さんの元で茶畑を見学したり、日々「日本茶」のことについて話し合いました。また、新たな日本茶の魅力創出を目指し、自分自身で日本茶のイベント「TeaLab.」を開き、本物の日本茶の味・魅力・可能性などをお伝えしました。実習後も頻繁に手伝いに訪れたりして社会人になった現在でも交流を深めています。

しかし、生産者や消費者から直接「声」をいただく中で、1年次に塩竃で直面した課題と同様の日本茶産業の深刻な問題や衰退を目の当たりにしました。

農作業をお手伝い

地域への思いとこれから

在学中、地域でのフィールドワークを通して地域の様々な農産物や海産物といった「産品」を知り、生産者の「顔」、そして生産者のものづくりへの「想い」を知ることができました。それまでは、食卓にお茶が出てきても「どんな生産者さんが作っているのだろうか?」と思うことはなかったでしょう。この気づきは、直接現地に足を運んだからこそ獲たものだと自負しています。

しかしながら、第一次産業は衰退しつつあり「少子高齢化」といった問題に直面しています。この事実を受け止め、 「生産者のために働きたい」「地域の第一次産業や産品の魅力を多くの人に伝えたい」と感じるようになり、その思いを実現することが出来ました。現在私は、『伊豆・村の駅』の農産物直売所で働いています。

伊豆・村の駅

 

直売所は、スーパーマーケットとは違い生産者の「顔」や「想い」を直接お客様は知ることができます。伊豆の大地と太陽の下、生産者が丹精込めて作った旬のお野菜、果物、またブランド野菜として有名な箱根西麓野菜などが毎朝並びます。

私自身も日々生産者とコミュニケーションを取ることで想いやこだわりをお客様に伝え、喜んでいただける素敵な仕事です。休日は畑を見学させていただいたり、実際に農作業をお手伝させていただくこともあります。これからも生産者とお客様を繋げる架け橋となり、その地域の魅力を多くの人に伝えることを使命として仕事をしていきたいと思います。

みかん畑からの絶景

 

2022.02.01