市民が集うマルシェで「SDGsカフェ」を出店しました

著者
大正大学地域構想研究所 地域支局研究員(徳島県阿南市)
鈴江 省吾

2021年からの阿南市総合計画「咲かせよう夢・未来計画」の基本理念SDGsをもっと市民の皆さんに知ってもらいたい・・そんな取組が阿南市と大正大学の連携事業で始まりました。もちろん、これまでにも阿南市ではSDGs勉強会や実践活動も行われていますが、まずはもっと身近に感じてもらおうと、11月20日、21日に開催された「あなんまちマルシェ」に「SDGsカフェ」を出店しました。「まちマルシェ」は商店街の店主たちが「FIND LOCAL 地域の再発見」を掲げて4年前から始めたイベントで駅前広場を中心に100店が軒を並べます。

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さて、「SDGsカフェ」は生物多様性あなん戦略を進める市役所や阿南高専、アウトドア愛好者とタイアップして、テントやキャンプ道具が配置されたにぎやかな空間を演出し、2日間とも出店しました。その状況をリポートします。

 

まず、カフェの目玉は
①市内の新野町で飼育されている希少な日本ミツバチの蜂蜜入り紅茶です。高校生ボランティアが客の好みに合わせて蜂蜜を入れて提供し、希少な生き物の恵みをしっかりと味わっていただきました。

 

②生物多様性ホットスポットクイズは、生物多様性あなん戦略のリーダーである阿南高専の大田准教授が市内の7つの希少生物の特徴をユーモアたっぷりに解説。生き物の不思議さに驚きながらも、正解した子供たちは大はしゃぎでした。

大田准教授による解説

 

③リュックサック講座は、新野outdoor&テントクラブの谷崎さんが、野外活動でリュックにつめる便利なグッズを紹介。そして、防災士として活躍する青木さんは、いざというときに役立つ防災リュックの中身を次から次に取り出して見せてくれました。

防災士の青木さんによるレクチャー

 

④無人島キャンプ紹介では、YMCA阿南国際海洋センターの菅田所長が海洋漂着物で作ったオブジェや体験の模様を説明。そのほか、SDGs目標17項目のパネル展示、SDGs認知度アンケートも実施しました。また、阿南市生物多様性ホットスポットの生き物を描いたコーヒーカップやお皿の展示販売もありました。

YMCA阿南国際海洋センターの菅田所長による説明

 

 

このように盛りだくさんのメニューを揃えた「SDGsカフェ」は好天にも恵まれ、多くの人が紅茶を味わい、ワークショップやアンケートにも参加していただきました。そして、影の立役者が、参加者にプレゼントした阿南の生き物とSDGsをイメージした「ごっついあなん」の缶バッチです。このバッチに描かれた阿南の生き物の原画展(イラストレーター 小部博正)とSDGs書籍コーナーが12月15日から市役所で開催され、18日には子供たちが生き物を描くワークショップもあります。

SDGsの17項目の目標は多岐に渡り、それぞれがとても奥深い意味を持っています。まずは根幹とも言える持続可能な環境の大切さを阿南市の生き物や自然を通して市民の方と共有することで、SDGsの輪を広げていきたいと考えています。アンケート結果でも「SDGsを知っている」「生活に取り入れたい」「プラスチックごみを減らしたい」と答えた人が80%以上を占め、意識の高まりを感じました。

さて「SDGsカフェ」ですが、来年はさらにバージョンアップしようと「蜂蜜紅茶」を飲みながら、関係者一同、決意を新たにしました。乞うご期待ください。

 

2021.12.15