このページは厚生労働行政推進調査事業費補助金(障害者政策総合研究事業)「持続可能で良質かつ適切な精神医療とモニタリング体制の確保に関する研究」(研究代表者 大正大学地域構想研究所客員教授 竹島正)によって作成されたものです。
この研究に関する情報、精神保健医療福祉に関する情報を掲載します。
研究の概要
目的
高齢化と人口減少が進む中で、精神疾患等の有無にかかわらず、地域のあらゆる住民が役割を持ち、支え合いながら、自分らしく活躍できる地域コミュニティの構築を支える精神医療の確保が求められています。
その一方、地方(特に過疎化の進む地域)においてはその確保が困難になり、都市部においてはニーズの多様化と増大に応えることが困難になっています。
身体合併症のある精神障害者への対応、精神障害者の高齢化にともなう介護保険サービスとの連携、救急医療を含む一般医療との連携、かかりつけ医との連携構築は都道府県共通の課題となっています。また、予防の促進も重要な課題となっています。
本研究は、わが国が本格的な人口減少と高齢化を迎える中、精神科と他の診療科との連携、地域の多様な生活支援との連携による良質かつ適切な精神医療の持続的な確保のための要件を明らかにすることを目的としています。また、その促進を図るモニタリングの体制と、医療計画における指標および基準病床算定式を提案することを目的としています。
本研究は、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に資するものです。
分担研究の内容
■研究内容:630調査等の精神医療の利用データによる精神医療のモニタリングを行うとともに、それらの強みと限界を踏まえた、現状で最適の精神医療の提供のモニタリング方法をまとめ、その分析結果をReMHRAD(地域精神保健医療福祉資源分析データベース)に提供します。
■研究内容:かかりつけ医と精神科医に半構成的インタビューを行い、質的記述的に分析することで、かかりつけ医が精神科医療に期待していることや連携を困難にしている点などを明らかにします。また総合病院の管理者に対しアンケート調査を行い、総合病院での精神科医の必要性、期待する役割、支障がある点などを明らかにします。
■研究内容:行動制限量のモニタリング体制を検討し、影響する要因について現況を調査したうえ、先行的な取り組みを参考に、都道府県単位の行政主導による最小化法の普及モデルを確立するとともに、エキスパートオピニオンによりさらなる最小化手段を探ります。
■研究内容:精神科入院患者の重症度等の指標案、その客観性・妥当性・計測容易性・検証可能性についてのタイムスタディ、その結果にもとづく提言の可能性、について、検討を行います。
■研究内容:NDB(レセプト情報・特定健診等情報データベース)の分析を行い、各都道府県における医療計画と障害福祉計画の作成及び毎年度計画に必須である数値目標、指標等を抽出します。また地域の生活者支援の取組と精神保健医療の連携モデルを明らかにします。
■研究内容:先行研究で開発されたReMHRAD(地域精神保健医療福祉資源分析データベース)について、本研究の他の分担研究の成果等を活用して、研究、行政、市民それぞれのニーズに対応できるよう構造化を進めます。また多方面からリンクできるようReMHRADへのアクセスを高めます。
■研究内容:全国精神保健福祉センター長会データ分析・地域分析検討委員会等と連携して、都道府県等において医療計画策定のために活用しやすい資料を開発します。また医療計画における精神病床における基準病床の算定式のほか、良質かつ適切な精神医療の提供の指標を提案します。
参考URL
・精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築支援情報ポータル
https://www.mhlw-houkatsucare-ikou.jp/
・地域精神保健医療福祉資源分析データベース(ReMHRAD)
https://remhrad.jp/
・精神保健医療福祉に関する資料
https://www.ncnp.go.jp/nimh/seisaku/data/
リンク先
お問い合わせ
〒170-8470 東京都豊島区西巣鴨3-20-1
大正大学 地域構想研究所 精神医療・モニタリング研究班
E-mail:seishin-chikouken@mail.tais.ac.jp
電話番号:03-5944-5310
※問い合わせはできるだけ電子メールでお願いします。