豊島区最大級の1万人が集まる多様性に満ちたイベント
今夏も大正大学にて第15回鴨台盆踊りが開催されます。
日程は7月4日(金)、5日(土)。(詳しくは公式サイトをご覧ください)。
鴨台盆踊りは、戦前から断続的に実施されてきた歴史ある行事です。2011年から東日本大震災犠牲者の慰霊追悼と地域振興を目的に毎年7月初旬に継続して行われ、今回で第15回を迎えました。(過去の鴨台盆踊りの記事はこちらをご覧ください)
コロナ禍でのオンラインやハイブリッドでの開催を経て、現地開催が復活してから3年連続で来場1万人を超える大きなイベントへ成長しました。鴨台盆踊りの大きな特徴は「大学生がつくる盆踊り」として授業の中で学生が中心となって企画運営を行うことです。学生が櫓の上で踊りを先導し、さらには大正大学と連携する高校の高校生が出店やパフォーマンスに参加するなど、地域の方々と学生との関係性を築くとともに、大学生や高校生などの若者が中心となっている全国でも類を見ない盆踊りとなりました。
2日間合計10,358人の来場者が集まった第14回鴨台盆踊り
これまで紡いできた縁を活かす
今回のキャッチコピーは「一期ノ縁ル(いちごのよる)」です。今年度の鴨台盆踊りは第15回という記念すべき年であることから、一生を意味する『一期』を「イチゴ=15」、『縁ル』を「ヨル=夜」とも読み、「これまで縁を結んだ相手を大事にし、仲間と共に第15回記念の盆踊りをやり遂げる」という思いを込めました。
さらに、『期』と『縁』を抜いた残りの「一ノル」は「祈る」でもあり、これは毎年行っている盆踊り法要を指しています。今年は大正大学の設立宗派である真言宗智山派有志の学生たちが大切に法要を営みます。
鴨台盆踊りは例年の盛り上がりに満足することなく、毎回新たな趣向にチャレンジしております。ここでは第15回鴨台盆踊りの見所となる新企画について紹介します。
仏教学部学生有志(真言宗豊山派)による慰霊追悼の施餓鬼法要(2024年)
今回の新企画
◇アルゼンチンタンゴ(NPO日本タンゴ文化振興協会)とのコラボ企画
NPO日本タンゴ文化復興協会と連携して、アルゼンチンタンゴと盆踊りを掛け合わせたコラボ企画を進めています。同協会とは今年2月に開催された第19回社会貢献活動見本市に出展したことで縁が結ばれました。一見異なる文化のように見える盆踊りとタンゴですが、円形に踊ること、ならびに地域やコミュニティの文化的表現としての機能には共通点があります。結ばれたご縁を大切にして、盆踊りとタンゴを掛け合わせた新たな取り組みに挑戦します!
第19回社会貢献活動見本市にて鴨台盆踊りを説明する学生たち
◇スタッキングサザエ(山形県酒田市飛島)
昨年の鴨台盆踊り実行委員会の有志が、山形県酒田市にある離島でかつて行われていた「飛島(とびしま)盆踊り」の復興イベントを主催したことをきっかけとして、今回、現地のサザエを使った「スタッキングサザエ」というユニークなゲームを行わせていただくことになりました。ルールは、カラフルな15個のサザエの中から使いたいものを選び、制限時間3分間にできるだけ多くのサザエを積み上げ、スコアを競うというもの。景品もご用意していますのでぜひ参加してみてください!
参加者が思い思いの妖怪に扮した飛島盆踊り
◇15周年記念トークショー「盆踊りの現在地―つなぐ、つくる、これからの祭り―」
これまでの鴨台盆踊りを振り返って、そこに追求してきた社会的な意義および価値づけを確認し、それをふまえて次回以降の取り組みに活かしてゆこうという趣旨のもと、鴨台盆踊り15周年記念トークショーを企画しました。
ゲストとして登壇するのは、第10回鴨台盆踊りから交流を深めている大阪府枚方市を拠点に活動する盆踊り団体、スターダスト河内の嶋田研志郎(しまだけんしろう)さん、そして今回初登場の日本民踊鳳蝶流の鳳蝶美成(あげはびじょう)さん、そして司会は第6回~第14回までの鴨台盆踊りを取り仕切ってきた大正大学非常勤講師の齋藤知明が担います。
ゲストのお二方にしか語ることのできない視点から、東西における盆踊りの変遷や現状、地域と文化の関わり、さらには盆踊り伝統の継承そして現代化・多様性という難しいテーマも語りつくしていただきます。さらには、ゲストと一緒に盆踊りを踊る時間も設けていますので、ぜひご期待ください!
新旧織り交ぜた盆踊りの曲目
盆踊りの曲目も新旧織り交ぜた魅力的なラインナップです(曲目リストはあらためて公式HPに公開します)。地域の歴史や文化、自然を知るという視点から、大正大学の周辺地域である巣鴨のご当地曲である巣鴨音頭、瀧野川八幡神社と詩吟アーティストの恵聖さんらが復興させた種物音頭(たねものおんど)、新しく縁を結んだ飛島音頭も演目に加えました。種物音頭は今年も恵聖さんが生歌を披露してくださいます。それから開園真っ只中の大阪万博にちなんだ万博音頭など、今年ならではの曲目も多数。もちろんハイテンポな流行曲も厳選してあるので、盛り上がることは間違いありません!
そして、鴨台盆踊り15回記念かつ2026年の開学100周年に向けて、教職員と学生が一体となり100人で大正大学校歌を踊るという「大正大学校歌100人総踊り」も企画しています。皆さまもぜひご協力ください!
好評だった企画を今年も
前回初の試みだった和と洋を組み合わせたファッションで多様性を表現する「鴨台盆踊りNEWファッションショー」は大きな盛り上がりを見せ、和装の自由な楽しみ方を発信しました。今年もさらにパワーアップして、浴衣の新しい可能性を知っていただけるように様々なコーディネートを企画中です。
去年に引き続き、盆踊りを通じた世代間交流として、高校生と大学生がともに一から企画を作っていく「高大接続」チームが結成されました。昭和鉄道高等学校の生徒と大正大学の学生が4月から鴨台盆踊りを盛り上げるための企画を考えています。乞うご期待!
このように、盆踊りを手段として、多くの意義やストーリーを伝えていきたいと考えていますので、ぜひとも7月4日、5日は大正大学にお越しください。
第14回鴨台盆踊り実行委員会