【報告】東北再生「私大ネット36」南三陸オンラインスタディツアー

東北再生「私大ネット36」運営事務局
大正大学 地域構想研究所事務部

東北再生「私大ネット36」

東北再生「私大ネット36」とは、東日本大震災からの復興にあたって、教育的視点から支援活動を行っていくため、2012年に発足した私立大学27校の連携活動団体です。

発足から毎年継続して、宮城県南三陸町をフィールドとした学びのプログラム「南三陸スタディツアー」を実施しています。

2012年9月からプレプログラムとして開始したスタディツアーは、復興していく町の変化に合わせて、ともに関わり続けていくことにより、将来を担う学生達が人間力や新たな視点を身につける機会として活用されてきました。

そして「震災後10年間の継続的な支援活動を行う」という当初の計画通り、2012年の発足から10年を経て、本年2021年度をもって活動を終了することとなっています。

過去のスタディツアーの様子

2021年度オンラインスタディツアー

新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、2012年から継続して行ってきた南三陸町でのスタディツアーを開催することができなくなりました。

こうした状況を受けて、オンラインでの交流をベースとした展開ができないかを考え、昨年度より新たにオンラインプログラムを構築。現地ツアーと異なり、移動時間の制約がないため、より多くの南三陸町の人々と対話することに重きを置く形としました。

東日本大震災を現地で被災された方々や、本学卒業生をはじめとする若手移住者の方々との対話を通して、学生たちがコロナ禍における自身の生活を見つめ直し、将来に向けての視野を広げてもらうことが実施目的となります。

オンラインスタディツアーの様子

実施後のアンケートでは、「南三陸町への愛着」だけでなく、「仲間と協力して取り組むことの意義」や「将来の生活・働き方に対する新たな考え方」に結び付けることができたといったコメントが多く寄せられました。

今もなお、大学生の多くはコロナ禍で様々な制限を受け、本来ならば得られたはずの数多くの機会を失っています。南三陸町の人々は、東日本大震災の被災というこれ以上ない制限を受けた環境から、いわばニューノーマルを作り続けてきました。

現在のような状況下にある学生たちにとっては、苦しい環境でも力強く前に進み続ける南三陸町の人々の姿から、これから新しい生活を作っていくための姿勢を学びとる機会となったのではないかと思います。

実施概要

Act1「VRしごとツアー ~南三陸の同世代と考える未来の働き方~」

日 程 : 2021年8月25日(水)
講 師 : 山中昌幸 大正大学地域構想研究所 研究員
参加者 : 14名(大正大学、こども教育宝仙大学、埼玉工業大学、日本女子大学)
概 要 : プログラムスケジュール

 

Act2「南三陸公式YouTubeチャンネルをバズらせろ!」

日 程 : 2021年9月1日(水)~4日(土)
講 師 : 藤田拓勧 埼玉工業大学キャリア支援センター 助教
参加者 : 18名(埼玉工業大学、こども教育宝仙大学)
概 要 : プログラムスケジュール

 

12月18日(土)シンポジウム開催

本年度のスタディツアーが終了するにともない、東北再生「私大ネット36」スタディツアープログラムは全て終了となります。これまでご理解とご協力をいただいてまいりました皆様に、改めて御礼申し上げます。

2021年12月18日(土)には、活動10年間の成果報告という位置づけで、オンラインシンポジウムを開催させていただく予定です。

11月初旬にはこちらのホームページでも詳細ご案内させていただきますので、弊団体にご興味を持っていただいた方はもちろん、首都圏大学と地域間での連携について関心をお持ちの方は、是非ともご参加いただければ幸いです。

2021.10.01