今回、紹介するのは大正大学地域創生学部一期生の亀ヶ川朋幸さんです。
亀ヶ川くんとの出会い
初めて会ったのは6年前。彼は地域創生学部が創設されて初めての現地実習阿南班のリーダーでした。持ち前の明るい性格で、実習拠点の新野町でもすぐに人気者となり、7人のメンバーとともに旋風を巻き起こします。実習終了後も新野の食材を東京で紹介する活動を続け、3年の実習では新野の魅力(自然・食・人)を紹介するホームページ「あらたの通信」を制作しました。そんな亀ヶ川くん、今はKFC(日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社)に入社3年目、昨年10月から「KFCイオンモールむさし村山店」の副店長です。久しぶりの里帰りで支局を訪ねて来てくれたので、「卒業生は今・・」インタビューを挙行しました。
亀ヶ川くんと筆者
インタビュー実施
KFCを選んだきっかけは何だったの?
亀ヶ川 実は、いつかは自分の店(居酒屋)を持ちたいという夢があるんです。そんな将来を見据えて大手のファストフード店で経験を積もうと思いました。KFCが社員の研修・教育にすごく力を入れていると感じたので、迷わず決めました。
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亀ヶ川 鶏肉は100%国産。指定農場では餌にハーブを混ぜて独特の風味を出したり、調理レシピは全てプログラミングされて、どの店でもこだわりの美味しいメニューを提供できます。副店長として厨房から在庫管理、アルバイトのマネジメントを担当していますが、クレーム対応したお客様が笑顔で何回も来てくれるお得意様になってくれたり、やりがいを感じています。
研修終了時に創業者カーネル・サンダースと
食に関する仕事やお店に興味を持ったのは何故ですか?
亀ヶ川 地域創生学部の阿南実習で地域の食材に出会ったことがきっかけです。メンバー全員、常宿だった「えもと」の美味しい夕食が楽しみでした。そして新野を自転車で走り回り、地域を探索する中で、料理に出てくる地元のシイタケ、野菜のこと、魚はどうやって釣るのかなどを学びました(笑)。それで、そんな豊富な食材を東京の人に知ってもらいたいと、阿南班の有志で始めたのが「あなんフェス」でした。ネギ焼きにすだち汁をかけた「あなん焼き」、すだちサイダー、焼きシイタケ、そば米汁などのメニューを考案して、大正大学の盆踊り、滝の川商店街、飛鳥山のイベントなどに出店しました。
何度も来てくれる常連客ができて、自分たちのメニューに自信を深め、食材を提供してくれた阿南の人から「東京ではどうだった」と聞かれたり、最初は阿南への恩返しのつもりだったのですが、地方の美味しい食材を提供できるお店を持ちたいと思うようになってきたのです。「あなんフェス」は後輩が引き継いでくれてますが、コロナ禍で休止状態なのが残念です。
自転車で「新野人」の取材中
あなんフェスの様子
地域実習の思い出は?
亀ヶ川 なんと言っても、川で遊んだり釣りに行ったり自然の中での体験が1番の思い出です。失敗談もたくさんありますが、阿南は私にとって第2の故郷です。で、休みが取れたら時々こうやって里帰りに来ています。
大物をゲット
地域創生学部の良さは?
亀ヶ川 教員との距離がすごく近くてなんでも相談できることです。僕たちは一期生だったので、ちょっとプレッシャーを感じながらでしたが、充実した学生生活を送ることができました。
チームミーティング
実習で後輩に伝えたいことは?
亀ヶ川 とにかく、多くの人に出会うことです。地元の人に会えば会うほど、こんな人になりたいって思う人が出てくる、そうすると個人的な繋がりができて、自分のやりたいことが見つかったり、地域が抱える課題の本質や希望が見えてきます。
新野町の皆さんと交流会
地元の飲食店主との再会
目標とする店は
亀ヶ川 例えば、都内で徳島の食材を使って注目されている「名西酒蔵」さんです。でも、KFCは素晴らしい職場なので、もっともっと経験を積んで40才ぐらいに自分の店を持ちたいと考えています。
編集後記
彼が阿南に「帰った」日は、ちょうど阿南班(現4年生)が支局前に設置したSDGs竹プランターを撤去する日で、暑い中、快く作業を手伝ってくれました。その次の日は徳島に就職した阿南班2期生のMくんと合流し、新野で懐かしい人に再会し、しっかりと釣りも楽しんだようです。彼が蒔いたタネが歴代の実習生にしっかりと受け継がれていることに、実習に関わった1人としてとても嬉しく感じています。さぁ、次回はMくんに登場してもらいましょうか(笑)。
後輩のプランターを地元信用金庫さんに引き渡しているところ