「四国の右下観光局DMO 研修会」で大正大学地域構想研究所村橋教授が講演しました。

著者
大正大学地域構想研究所 地域支局研究員(徳島県阿南市)
鈴江 省吾

(阿南支局長 鈴江省吾より)

観光庁が推進する⽇本DMO の候補法⼈として昨年7 ⽉31 ⽇に登録された「四国の右下観光局」。徳島県南部の1市4町(阿南市、那賀町、美波町、牟岐町、海陽町)が連携し、⾃然豊かな地域特性を⽣かした体験型観光の推進などを通じて、正式な⽇本版DMO の登録を⽬指しています。

2 年⽬を迎えるにあたり、DMO に対する意識をさらに⾼めるための勉強会を開催したいという観光局からの依頼を受け、⼤正⼤学地域構想研究所「村橋克則教授」のDMO 研修会が徳島県南部総合県⺠局で5 ⽉15 ⽇に開催されました。

会場の様子

 
当⽇は、1市4町の⾃治体、商⼯関係者など約50 ⼈が出席し、昨年まで事業本部⻑として「せとうちDMO」の設⽴と運営に携わった村橋教授の講演に熱⼼に⽿を傾けました。

地域構想研究所 村橋教授

 
講演では「なぜ今、観光による地⽅創⽣、DMO なのか?」「観光の経済・雇⽤への効果」「せとうちDMO の取り組みと成果」「地⽅創⽣のゴールとは」の4つを柱に、統計的なデータを織り交ぜながら、戦略のカギとなる選択と集中、地元に歓迎される振興策、⺠間と⾏政の役割、オリンピック後も続くインバウンド、お⾦を使って満⾜度を⾼めてもらう仕掛けなど、実例を基に明解に説明していただきました。

質疑応答ではDMO を構成する地域の理想的なスケールについて町担当者から質問があり、「瀬⼾内7県は⼤き過ぎた」と笑いを誘いながら、「⼩さいエリアなら⽬標を⼩さくできる、そしてその⼩さい⽳を⼤きく広げていけばいい」と、四国の右下観光局の可能性に背中を押してくれました。メジャーとなる観光地はなくても、創意⼯夫で⼈を呼び込み経済効果を⾼めていくサスティナブルなDMO を実現するため、阿南⽀局も学⽣の地域実習等を通じて観光振興に携わっていきたいと考えています。

2019.06.03