SUPを核に関係人口の拡大を目指す 「阿南愛が紡ぐSUPタウン創造事業」Part2

著者
大正大学地域構想研究所 地域支局研究員(徳島県阿南市)
鈴江 省吾

前回(8月)、「SUPで関係人口拡大を目指す阿南市のプロジェクト」を紹介させていただきました。あれからどうなったのか・・・皆さまの声にお応えすべく、本年の実施状況をお知らせします。

本事業で関係人口の主役となるESCA(エスカ:SUPでつながる県外在住者)は現時点で28人、ESPA (エスパ:ESCAをもてなしSGDsを実践する市内事業者)も47事業者の登録があり、それぞれSUPイベントに協力・参加をいただきました。以下、事業の一コマをご覧ください。

ビーチクリーン(8/30 淡島海岸)

約60人が参加して早朝から清掃活動。すっかり綺麗になった砂浜で、海の環境やSUP談義で交流が深まりました。

 

SUP&YOGA(9/13 北の脇海岸)

約20人が参加。海上のSUPや施設のデッキでインストラクターTAMAOさんの指導でヨガを体験。参加者は「体幹」を鍛えるエクササイズとして注目されているSUPヨガの魅力を「体感」しました。

 

竹SUPレース(9/21 淡島海岸)

5家族が参加。全国有数のタケノコ産地、阿南らしい特別企画で、SUPのルーツ「竹で作ったイカダ」でファミリーレースを楽しみました。

 

まちなかSUPイベント(10/11浜の浦緑地)

約20人が参加。「街でもSUP!」をコンセプトに中心市街地を流れる桑野川で開催。SUPに乗って川面に隠れるプラスティックゴミを回収したり、空き店舗をDIYでSUP拠点にリノベーション、キャンプテント張り、SDGsの青空ワークショップなど盛りだくさんの内容でした。

 

SUPレース(10/25 淡島海岸)

県内外から114人の選手が参加。キッズ、ビギナー、招待選手を含むラウンドクラスの部門に分かれて、白熱のレースが展開されました。競技の合間には参加者同士の交流の輪が広がり、目標の国際大会招致に向けて手応えをつかんだ大会となりました。また、関係人口をテーマに大正大学生が参加者にアンケート調査を実施。これを基に今後SUPタウン事業の効果や可能性を探っていきます。

 

以上が主なイベントリポートでしたが、他にも阿南市で起業したいというESCA(県外在住者)Sさんの創業を支援して、実際に会社が立ち上がったり、ESPA登録者のふるさと納税返礼品が人気を呼ぶなど、地域経済を活性化させようという部分でも成果がありました。今後は本事業で動き出した「SUPを核とする関係人口と地域を紡ぐサイクル」をさらに継続・拡大していくことが期待されます。大正大学も地域構想研究所や学生の実習を通して、このプロジェクトに関わりたいと考えており、また新たな動きがあれば随時お知らせいたします。S(スタート)UP(アップ)阿南の今後にご注目ください!

2020.12.01