「ツッチー」と幼なじみ「ウッチー」、世界を旅した「マッキー」は地元高校生に何を語ったのか?
去る9月5日、大正大学職員(広報部広報課)の土屋光(あきら)さんが、徳島県立阿南光高校で出前授業を行いました。きっかけは、以前、私(鈴江)と大正大学キャリアセンター長の佐藤徹明氏(元地域連携推進部担当部長)が同校を訪問したことがきっかけで、同校2年生「総合的な探求の時間」のキックオフとして実現。土屋さんはかつて阿南市新野町で実習を体験した地域創生学部1期生。今回、幼なじみの地域おこし協力隊員ら2人も加わり、「阿南の魅力再発見〜阿南のええとこ伝えたい〜」と題して、事例発表とワークショップを行いました。 その模様をお伝えします。
(写真:左から、小田、内田、土屋さん)
※阿南光高校
平成30年4月に阿南工業高校と新野高校を再編統合して開校。工業科と産業創造科からなり、産業創造科は地域クリエイト系、フードデザイン系、バイオサイエンス系、情報ビジネス系、そして大学進学をめざす総合サイエンスがあります。
(ツッチー:土屋光さん)
埼玉県出身の私が今もなお阿南との交流を続けている訳とは・・・。様々な「地域課題」を解決するためにキャンパスを飛び出し、地域で学び実践するのが大正大学地域創生学科です。その学びを支えるのは経済学、経営学、社会学、マーケティング学などの理論と実践です。現在はそんな大正大学の魅力を伝える広報の仕事をしています。実習で感じた阿南の魅力は人の温かさに尽きます。これがあったから、実習終了後も阿南の食材、魅力をP Rする「阿南フェス」を結成し、大学祭や都内のイベントで活動してきました。社会人になっても阿南とのご縁は続いています。今日は、外から目線で感じる阿南の魅力をお伝えするので一緒に再発見しましょう。
(ウッチー:内田優樹さん)
実は土屋くんとは幼なじみ。会社勤めしていたが自分探しや好きな釣りをしながら仕事もできたらと思っていた矢先、土屋くんに誘われ阿南市新野町の秋祭りに参加しました。以来、阿南の魅力に取り憑かれ、地域おこし協力隊に応募し、現在は、釣りを通じた地域活性化に取り組んでいます。阿南市の資源・竹を活用したロッドやルアーを製作して魚を釣り上げる様子をYouTubeチャンネルで情報発信したり、お遍路さん向けの民泊にするため空き家をリノベーション中です。会社を辞める決断は重かったけれど 思い切って自分の思う道にトライしてよかったと思っています。君たちも・・やりたいことがあったら、どんどんやってみよう。
(マッキー:小田将生さん)
兵庫県出身。高校卒業後、美容学校を経て、旅に憧れて海外へ。タイ・カンボジアなど東南アジア8カ国で様々な出会いを重ねてきました。ヒッチハイクで日本一周の時には、昆布干し、農業、ホタテ養殖、シュノーケリングガイド、ホテル業務と行く先々でアルバイトを経験しました。さらに自転車でトルコを横断し、サンティアゴ巡礼900Kmも歩きましたた。今は地域おこし協力隊員として、S U Pやパックラフトのガイド、淡島マルシェの運営をしながら阿南の魅力を開発しているところです。
3班に分かれて3人の講師とワークショプ
土屋さんに感想を寄稿していただきました。『阿南光高校での授業を終えて』
今回は在学中から数えると16回目の阿南市と新野町への訪問?里帰り?でしたが、業務で訪れるのは初めてでした。地域実習で阿南市の高校生とワークショップを行った経験はありましたが、本学の職員として授業をするというお話を受け、最初は戸惑いました。ただせっかくの機会ですし、良い経験になると思い、最終的には楽しみながら準備から授業までを行えたと思います。
今回の授業は、三つの目的を持って構成。まず、よそ者視点を知ることで阿南市に対して新しい視点を持ってもらうこと。二つ目は私たちの話が、生徒にとって今後の「総合的な探求の時間」の活動やキャリアプランの参考になること。三つ目は、座学とワークショップを組み合わせた大学の授業ならではのアクティブラーニングを体験してもらうことです。
今回のゲスト2名と私は進路は様々ですが、いろいろな道を辿って阿南市に魅せられて移住したり、関係人口として関わりを持ち続けています。生徒の皆さんも将来どんな道を辿っても地元である阿南市と関わり盛り上げて欲しい。そのきっかけのひとつが今回の授業であったら嬉しいです。
今回、これまでの地域実習とプライベートに加えて、業務として阿南市と関わることができ、新しい気づきや学びが多くありました。こうした経験を生かして、これまでお世話になった阿南市と新野町の皆さんへの感謝と恩返しの気持ちを持ち続けながら、これからも様々な関わり方で阿南市と新野町を盛り上げていきたいと思っています。
終わりに
授業の準備を共に進めてきた山﨑玲子先生(産業創造学科長)から、「総合的な探求の時間は、作る・空間活用・アクティビティ・情報発信と4つのテーマがあり、今回、高校生と年代が近い若い講師の方々に、外から目線で見た阿南の魅力について貴重なお話を聞くことができ、探求活動を始める上でとてもいいスタートが切れました」と感謝の言葉をいただきました。阿南市では土屋さん以外にも実習生OBが様々な形で地元の方や高校生と交流を続けており、今も10月2日から23名の大正大学生が阿南で実習中です。先輩たちが繋いできた阿南市との絆をしっかりと受け継いで欲しいと願いつつ、今日も学生と「阿南人」に会いに行きます。