西山教授の記念講演(大正大学地方創生の取り組み)に同行して

著者
大正大学地域創生学科教授
西山 巨章
著者
大正大学地域創生学科 卒業生
貝塚 木花

私は、2025年3月に大正大学地域創生学科を卒業しました。私のゼミの指導教員であった地域創生学科の西山巨章教授が、2020年から前任地の九州共立大学(北九州市)において、韓国全羅南道の順天国立大学アニメーション学科の李進熙教授と共同で「アニメでまちづくり」プロジェクトに取り組んでいたことから、2025年11月20日、順天国立大学から西山教授が記念講演に招かれ、「和歌山県美浜町の地方創生と大正大学の地域実習活動」というテーマで講議を行うこととなりました。私の卒業論文のテーマ(「日本と韓国が協力して地域創生を行うことによる効果とは」)でもあったことから、過日、西山教授よりお声がけいただき、同行しました。

順天国立大学の正門付近の様子

先方は、日本文化専攻の学科ということもあり、日本の地方創生の現状について知りたいということで、地方創生制度の意義とその変遷、和歌山県美浜町(アニメ「AIR」の舞台であり、アニメの聖地とも言われている)における地方創生活動の実態とその中において実現した地方創生プロジェクトの内容、また、大正大学における地域実習のポリシーと各学年におけるミッション、実際の活動内容やその効果などについてお話ししました。資料や説明は日本語で行いましたが、先方の3年生の学生が通訳をしてくれました。その受講態度を見ていて、日本文化学科の学生だけあって、日本のしかもローカルな内容であったにもかかわらず、講議を真剣に聴講されていることが伺えました。また、講演終了後の質疑応答では、「地方創生で苦労したことは何か?」とか「やり残したことはないか?」など多くの核心を突いた質問が繰り返され、日本の地方創生に対する関心の高さや真摯な姿勢に感動しました。

講義の様子

講議終了後には、趙來喆学部長が学内を案内してくださり、韓国の国立大学キャンパスのダイナミックスさに驚嘆しました。(韓国では一番小さな国立大学とのこと)図書館には、大正大学と同じく漫画が多く書架に並べられており、大正大学図書館との思いがけない共通点を発見しました。
順天市は、魯冠圭市長が市長就任以来、率先してアニメのまち(アニメ・ウェブトゥーンメカ)にすることを公約に掲げており、大正大学と親和性もあるうえに、順天大学の趙学部長から、大正大学との連携について強く要望されました。

講義後、順天国立大学学生との記念撮影

翌日には、やはり日本語が流暢なアニメーション学科のシウォン君が、順天市内を案内してくれました。順天市は、韓国最南端の地方都市ではありますが、世界的な沿岸湿地である順天湾もあれば、庶民的で新鮮な農産物やクッパが名物の市場(順天中央市場)、湖畔には世界的な景観建築家チャールズ・ジェンクスが設計した湖水庭園を中心として原宿・表参道のような近代的でお洒落な街並みもあり、多様性を持った素敵なまちでした。

左から2番目が筆者

今回は、上記のような貴重な経験ができた上、韓国との交流の重要性を実感した有意義な3日間でした。
(文責 西山巨章)

担当教員から一言
貝塚さんの報告にもあるとおり、韓国の順天国立大学は日本文化学科を有していることもあり、日本文化への関心は高く、興味を持つ方が多く在籍しているように見受けられました。
学生の中には、将来的に日本での就業を視野に入れている学生も一定数いるようです。
こうした背景から、地域創生の一環として「アニメでまちづくり」をテーマに共同研究や実践的な取り組みを進めていくことには、一定の可能性があるのではと考えます。
また、アニメの分野に限らず今後も両大学間で語学研修、交換留学など行うことで、学生たちの視野拡大、コミュニケーション能力向上につながり、国際文化交流を推進しながら相互の絆を培うことで、共同研究を行うなど、大正大学としてこれまでにない新たな分野での可能性を秘めていると考えます。
大正大学地域創生学科教授 西山巨章

2026.04.01