なぜ、「アクティブラーニング」が急速に求められてきたか ?

著者
浦崎太郎

今、教師たちが最も頭を悩ましているもの
=「アクティブラーニング(以下、AL)」

最近「アクティブラーニング(以下、AL)」という言葉は、各種調査や日頃の話題に頻繁に登場するようになりました。
ALは、文部科学省も謳っているように「学校で・教師が・既存教科の授業で」扱うことが重要だと思います。一方で、重要視されつつも「なかなか現場でうまくいかない」という声が多いのも現実でしょう。今、最も教師たちを悩ませているものがアクティブラーニングといっても過言ではないかもしれません。
私は、高校の教育現場で00年、現在は大学学部で2年、学生たちにアクティブラーニングを中心とした学習を提供してきました。この経験から得た、教師を悩ませる「アクティブラーニング」の根本的な活用の仕方を少しでも伝授していきたいと思います。

なぜ、ALが求められてきたのか?

そもそも高校の授業をAL化する必要が生じた背景には、何があるのでしょうか。私は写真のような図式を使って生徒に説明しています。

urasaki01

 

板書の左側が、私も含めた親世代が持っている学習観。右側が、現在の国際標準ともいえる若者世代の学習観です。その最大の違いは、インターネットが普及したかどうか、です。
ネットが普及する前は、知識が簡単には伝わっていかないので、知識の価値が目減りしませんでした。つまり知識をストックすることに価値があったので、お金をかけてでも若者に知識を詰め込ませれば、それで一生稼いでいけた時代だった。したがって、丸暗記が幅を利かせるような教育が行われていました。
しかし今はネットがありますから、猛烈な勢いで知識が伝わり、猛烈な勢いで知識が価値を失います。ですから、知識を生産し続ける力がないと稼いでいけない。知識を生産し続けるということは、学習期間は一生だということです。そして、待っているだけではダメで、自ら主体的に関わっていかないと生き残ることはできないということなのです。
「だから、親の時代と君たちの時代は全然違っているんだよ」「そのために授業でもALをやっているんだよ」という説明を、私は生徒たちにしています。
ちなみに日本以外の国では、すでに10年いや20年も前からそういう教育方法に切り替えています。ところが日本だけはその変化に乗り遅れて、今頃になって「ALは必要だが、どうすればいいのか」とあたふたする状況になっているのです。

2018.04.18